セミナー

令和5年特別セミナー

主催  :一般財団法人大気環境総合センター

開催時間:13:30~15:30(受付13:00~)

開催形式:ZOOMによるオンライン開催

申し込み:要事前登録(ホームページからお申し込みください)

参加費 :賛助会員 無料、セミナー会員 1,000円、一般 3,000円

お振込み先:

ゆうちょ銀行 店名:〇一八(ゼロイチハチ)

店番:018 種目:普通 口座番号:9872334

口座名義:ザイ)タイキカンキョウソウゴウセンター

<ゆうちょ銀行口座間、郵便局からのお手続きの場合>

記号・番号:10160-98723341

口座名義:ザイ)タイキカンキョウソウゴウセンター

開催日講師概要予約申込テキスト
第1回2023年04月18日竹川 暢之

航空機排出粒子の大気環境影響 ~環境省環境研究総合推進費での研究成果を中心として~

※このセミナーは、オンラインと対面でのハイブリッド開催になります。
予約申し込みの際、備考欄に現地またはオンライン参加のご希望を記載ください。

東京都立大学、国立環境研究所、産業技術総合研究所、北海道大学、(株) 環境計画研究所の研究グループは、環境研究総合推進費の枠組みで航空機由来の超微小粒子状物質 (UFP: 粒径100 nm以下) の動態解明に取り組んできました。推進費5-1709 (2017-2019年度) では、成田国際空港の滑走路近傍で大気観測を実施し、航空機由来UFPの粒径分布や化学組成に関して新しい知見を得ました。推進費5-2004 (2020-2022年度) では、エンジン試験、実大気観測、数値シミュレーション、健康リスク評価を連携させた包括的な研究を行ってきました。推進費5-1709開始当初と2023年度現在では航空機を取り巻く情勢が大きく変化しています。本セミナーでは、推進費で得られた研究成果を中心として、航空機排ガス研究の国際動向について紹介します。
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第2回2023年05月16日大河内 博 梶野 瑞王 石原 康宏

大気中マイクロプラスチック第3回 ~環境省環境研究総合推進費(AMΦプロジェクト)での研究成果を中心として~

※このセミナーは、オンラインと対面でのハイブリッド開催になります。
予約申し込みの際、備考欄に現地またはオンライン参加のご希望を記載ください。

『大気中マイクロプラスチックの実態解明 』 早稲田大学 大河内 博
 大気中マイクロプラスチックの最新海外研究動向を踏まえ、AMΦプロジェクトで開発した大気中マイクロプラスチック分析法(µFTIR-ATR imaging)を用いた全国エアロゾル動態調査結果について解説する。また、世界はじめての成果である野鳥肺マイクロプラスチック、富士山頂で採取した積雪や雲水マイクロプラスチックの実態、Py-GSMS(Qmass,GCxGC-TOFMS)を用いた大気中マイクロプラスチックについても併せて紹介する。 

『大気中マイクロプラスチックの動態モデル』 気象庁気象研究所 梶野瑞王
 大気中マイクロプラスチック(AMPs)の動態はいまだ未解明な部分が多い。現在
我々は、気象庁領域気象化学モデルNHM-ChemをベースとしてAMPsの発生源別モデ
ル(人口由来、土壌由来、海洋由来)と組成別モデル(PM, PS, PP, PET等)の2
種類を構築している。本発表では、(1) 発生源別モデルと2019年7月の富士山頂
観測結果を用いたAMPs全量の発生源別排出量推定、(2) 早稲田大学による日本広
域の地上AMPs大気中濃度観測を用いた排出インベントリの逆推定、(3) 広島大学
による毒性実験を用いた、先行研究でAMPsの80%を占めるとされる自動車非排気
粒子(タイヤ摩耗片やブレーキ粉塵)の総PM2.5粒子による炎症誘導能への相対
寄与率評価の3点と、今後の課題を合わせて報告する。

『モデル大気中マイクロプラスチックの呼吸系影響』 広島大学大学院 石原康宏
 マイクロプラスチックの多くは海洋に存在し、生物の誤食など生態影響が生じることが明らかになりつつある。一方、マイクロプラスチックは大気中にも一定量浮遊しており、ヴァーヘニンゲン大学の研究によると、マイクロプラスチックの取り込み量は食物由来と呼吸由来が同程度であるとされ、一日に大気中から取り込む量は数百個程度、年間にすると大気より10万個程度のMPsを取り込んでいると推定されている(Environ Sci Technol. 55:5084, 2021)。大気中MPsの主な標的は、気管支や肺などの呼吸器系、さらに常に大気に露出している皮膚であると考えられる。本講演では、大気中マイクロプラスチックの毒性について、主にモデルマイクロプラスチックを用いて得られた成果を紹介する。

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第3回2023年06月16日三浦 和彦

東京都心および富士山頂で測定した大気エアロゾル粒子の長期変動

エアロゾル粒子は太陽放射を直接散乱、吸収することにより直接的に、雲凝結核になり雲の特性を変えることにより間接的に気候に影響する。これらの物理特性は粒径により異なる。東京理科大学のグループは1980年以降、都市、海洋、山岳大気エアロゾル粒子の粒径分布を測定してきた。1980年代は高濃度を記録していたが、21世紀に入り減少傾向が見られる。この減少傾向は粒径にかかわらず、地上付近、自由対流圏においても観測されている。粒子濃度は気体が粒子化する新粒子生成イベントにより急激に増加するが、イベントの頻度も減少傾向にある。さらに新粒子生成のうちどれだけが雲凝結核まで成長するか、吸湿特性について調査した。本セミナーではこれまでの観測結果に基づき、おもに粒径分布、新粒子生成、雲凝結核特性について紹介する。
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第4回2023年07月18日佐藤 努

核のゴミの処分と二酸化炭素のネガティブエミッション

豊かな生活のために我々はいくつかの負の遺産を生み出し、次の世代に引き継ごうとしています。原子力発電所の運転に伴い発生する放射性廃棄物(いわゆる核のゴミ)の処理・処分問題、過去に金や銀・鉛などを採掘していた休廃止鉱山から流れる鉱山廃水の処理問題、産業革命以降に石炭や石油、セメントを使って排出された多くの二酸化炭素による地球温暖化問題等々、簡単には解決できないものばかりです。将来世代のためにも、早急になんとか問題解決の道筋をつけなければなりません。そこで本セミナーでは、核のゴミの処分と二酸化炭素に関する問題の現状を紹介するとともに、地質学や鉱物学を専門とする講師が取り組んでいる研究を中心に、それらの問題解決に向けた道筋や国際動向について紹介いたします。
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第5回2023年08月22日金子 勝比古

資源開発と岩石の話 ー なぜ、資源を開発・利用できるのか? ー

環境問題と資源問題は表裏の関係とも言われていますが、両者は、基礎となる専門領域や技術体系が大きく異なるため、互いの理解は十分でありません。そこで、本セミナーでは資源問題入門として、鉱物資源の基礎から将来課題までを概説します。鉱物資源は地下岩盤中に存在する天然資源ですが、ある程度の品位(濃度)以上のものが採掘・精製して素材として利用されています。そこで、利用できる品位の条件や自然界における特定鉱物の濃集機構について説明した上で、将来的な資源枯渇の可能性や資源安定供給の課題について考えます。さらに、資源を採掘する上で必要となる岩石の性質や地下の状態などともに安全に採掘するための考え方を紹介します。
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第6回2023年09月19日恒川 昌美

暮らしを支える資源とそのリサイクル ―黄金の国ジパングを夢からデザインするステージへー

“国土が狭く資源も乏しい”,これが多くの人が抱く日本のイメージでしょう。日本の国土の広さは世界で61位,確かに広くはないが,経済的排他水域(EEZ)を加えるとその広さは6位となります。このEEZ内にはコバルトリッチクラスト,海底熱水鉱床,メタンハイドレートなどの資源・エネルギーが豊富に賦存します。また,国内の膨大な廃棄物に含まれる有価物の量は資源大国の地下埋蔵量に匹敵するものも多く,都市鉱山として注目されています。今後世界中が2050年のカーボンニュートラルに向けて動きを加速すると,脱炭素技術の導入が急増し,深刻な資源不足になることが懸念されます。これを克服するためには上述の資源を活用するとともに,循環型社会と循環経済の形成が不可欠です。
本講演では,私たちの暮らしが多くの資源にいかに支えられているか,そのために鉱山などで鉱石を採掘(採鉱)した後,どのようにして有用成分を分離・回収し(選鉱),精製し(製錬),素材・製品を加工・製造しているかを説明します。また,ここで使われている技術がどのように廃棄物中の有用成分の回収に応用されているか(リサイクル),イノベーションはどんな時に起きてきたか,などについても述べます。世界に先駆けて日本が循環型社会と循環経済を両立させ,再び黄金の国ジパングと呼ばれるためには,世界史の中で稀有な“リサイクルと循環経済が成立していた江戸の暮らし”は興味深く,かつ参考になることを示します。
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第7回2023年10月17日山崎 新

『エコチル調査について』  ~環境中の化学物質と子どもの健康との関連性解明を目指して~ (仮題)

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第8回2023年11月17日東 賢一

シックハウス問題の今昔 (室内汚染、国際動向、健康リスク)(仮題)

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第9回2023年12月13日関根 嘉香

化学物質と健康(生体ガス、バイオモニタリング、空気で健康診断)(仮題)

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第10回2024年01月23日中島 大介

事故・災害と化学物質 (個人暴露、環境モニタリング、悪臭事件)(仮題)

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