セミナー

IIAE令和元年特別セミナー  『大気環境測定の最前線』 13:00~17:00 (12:30より受付開始)

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2019年10月15日中井 里史

スマートモニタリング(超小型大気測定機器、メガデータ、AI)の活用に向けて~現状と課題~

【概要】
大気成分のローコストで小型で比較的精度の高い大気環境センサの開発により、1家庭に1個、1人に1個のレベルでの環境計測が可能になりつつある。今後の数年でこの小型計測器の活用を中心に大気環境科学が大きく変革され、第三世代の大気環境科学3.0が始まろうとしている。コンパクトなセンシング技術と小型で高機能で高速なプロセッサの発達により生まれた小型センサ技術だけでなく、携帯電話回線や高速ネット環境などの電子情報網の発達により様々な大量のデータがリアルタイムで集まり、人工知能の応用により解析されて有用なアウトプットを得ることができるビッグデータの情報基盤、さらには様々な技術を総合するスマートシティの構築もこの大気環境科学3.0を進めていく大きな原動力である。我々が行っている小型センサの開発と評価、そして我々が実際に展開している小型センサの応用とその成果について紹介し、さらに小型大気環境センサがもたらす新しい大気環境科学について述べる。
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中井 里史

PM2.5 成分分析法の現状と課題

【概要】
2009年にPM2.5の環境基準が制定されて10年が経過した。この間の出来事については60回大気環境学会年会「都市大気エアロゾル分科会」でも振り返りが行われるところである。近年のPM2.5の質量濃度は低下傾向にあるものの、依然として大都市圏や瀬戸内地域で環境基準達成率が低い傾向にあり、一層の対策が必要となっている。PM2.5の発生源は多岐にわたるうえ、生成機構も複雑であり、対策は容易ではない。そこで重要なのはPM2.5の成分組成を正しく把握することである。これまでの調査研究でも長期の成分組成観測により、PM2.5の発生源対策とその効果の検証が行われてきた。例えばディーゼル自動車やダイオキシン対策がPM2.5濃度の低減に貢献したことが報告されている。一方、行政には、環境省が作成した成分分析のガイドラインに従って、地方自治体は四季、2週間の観測を行っている(以下、手分析という。)。そのデータの蓄積も進み、活用も行われるようになってきた。さらに2017年からは自動連続測定機を使ったモニタリングも開始され、リアルタイムで成分組成を把握できるようになってきた(以下、自動測定という。)。今後の課題として、手分析では精度管理の充実が必要なこと、自動測定では測定精度の向上が望まれることがあげられる。