セミナー

第4期定期セミナー VOCs、SVOCs、TVOC 基礎~最近の進捗

主催  :一般財団法人大気環境総合センター

開催時間:13:30~15:30(受付13:00~)

開催形式:ZOOMによるオンライン開催


申し込み:要事前登録(ホームページからお申し込みください)

参加費 :賛助会員 無料、セミナー会員 1,000円、一般 3,000円

お振込み先:

ゆうちょ銀行 店名:〇一八(ゼロイチハチ)

店番:018 種目:普通 口座番号:9872334

口座名義:ザイ)タイキカンキョウソウゴウセンター

<ゆうちょ銀行口座間、郵便局からのお手続きの場合>

記号・番号:10160-98723341

口座名義:ザイ)タイキカンキョウソウゴウセンター

 

司会進行:前田恒昭
今回のセミナーでは、VOC・SVOCモニタリングの基礎と大気測定技術・その進歩について簡単に紹介後、個別の研究事例として、VOC,SVOCの新規捕集法を実現するデバイスの紹介とVOCの実態把握を長年にわたり研究している成果からVOCに関連する最近の大気汚染状況について紹介する。



VOCsモニタリングの基礎と大気測定の最近の進歩(概要紹介) IIAE 前田恒昭
大気中の揮発性有機化合物(VOCs)は種類が多く、人為的発生源と天然起源に加え反応などで変化し生成されるものもあり、濃度変化も大きく地域での分布も様々である。また、難揮発性有機化合物(SVOCs)も同様であるが、実態は十分に把握されているとはいいがたい状況である。大気環境中のVOCsは、光化学オゾン生成の前駆物質としての役割や、長期間暴露による発がんリスク増加のように直接被害を及ぼすものではないが、環境影響評価の目的に応じた観測が行われている。また、SVOCsは健康影響と微粒子生成による紫外線減少でオゾン生成を減らす効果もあるが、実態把握と影響評価が進んでおらず研究が進められている。固定発生源から発生するVOCの種類は発生源固有であることから、個別の物質ではなく全有機化合物(TVOC)として排出量を把握し報告されている。これ等、多様な物質の環境中での実態把握の為に様々な手法が開発され用いられている。ここでは、VOCsの個別成分の測定方法と測定機器やSVOCsの試料採取法、TVOCの測定方法等の基礎的な内容と最近の測定技術や研究に用いられている機器等について紹介する。合わせて、測定結果の普遍性を確保するため標準物質のトレーサビリティを確保する為の新技術も紹介する。

1. VOC測定の基礎
2. VOCのモニタリング
3. VOCの個別成分分析法
4. VOC分析法で用いられる試料採取法
5. VOCの個別成分自動測定方法
6. その他の有用な個別成分分析方法
7. その他のVOC測定技術
8. 標準物質のトレーサビリティを確保する新技術

開催日講師概要予約申込テキスト
2022年08月23日植田 郁生

大気中VOCおよびSVOCの捕集用固相抽出型デバイス

大気中の揮発性有機化合物(VOC)および半揮発性有機化合物(SVOC)を捕集・濃縮するために新規開発した固相抽出型の捕集デバイスについて発表を行う
セミナー終了ダウンロード
星 純也

東京都及び関東地域におけるVOCs等の大気中濃度

 国や自治体によって多くの大気環境モニタリングが行われており、そのデータが蓄積され、現在では多くの人がアクセスできる形で公表されています。本セミナーではまず、誰でも使える大気モニタリングデータを活用した解析の事例を紹介していきます。講演では、大気中VOCsや大気汚染常時監視測定項目の公表データを用い、東京や関東地方の濃度分布とトレンドに焦点を当てて解析した事例を紹介します。また、VOCsによる健康リスクに着目したモニタリングデータの解析・評価や評価ツールの紹介をします。
 加えて、近年の東京都環境科学研究所において実施している大気中VOCsの調査について紹介します。これは光化学オキシダントの前駆物質としてのVOCsの挙動に焦点を当てた調査であり、100種以上の多成分のVOCsを1~2時間の高時間分解能で観測した事例になります。調査目的によって調査手法やデータの解析方法が異なっており、各々の目的に合った形でのデータの収集や解析について解説します。